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2017年12月2日
宗教法人「生長の家」

『万物調和六章経』に係る訴訟に全面勝訴!


当法人では2015年6月25日、巻頭に「大調和の神示」を掲げ、生長の家総裁・谷口雅宣先生著『日々の祈り』、生長の家創始者・谷口雅春先生著『真理の吟唱』からそれぞれ3つの祈りを精選した『万物調和六章経』を発行しました。また、同経はお守りとして授与されています。
 そうしたところ、公益財団法人生長の家社会事業団(以下「社会事業団」という)等が「大調和の神示」の著作権は社会事業団に帰属し、『万物調和六章経』に「大調和の神示」を無断で掲載したのは著作権および出版権を侵害するものであるとして、『万物調和六章経』から「大調和の神示」を削除すること等を求める訴訟を東京地方裁判所に提起しました。
 この訴訟に関する判決の言い渡しが2017年11月29日、東京地方裁判所で行われ、原告社会事業団等の請求はすべて棄却され、当法人の全面勝訴となり、『万物調和六章経』はお守りを含め、従来通り巻頭に「大調和の神示」を掲げて複製・頒布されることになりましたので、ここに報告させていただきます。

本件訴訟における主な争点は、@「大調和の神示」の著作権の帰属、A黙示の許諾の有無、B解約の有効性の3点でした。

@「大調和の神示」の著作権の帰属について

当法人は「大調和の神示」の著作権の帰属について、同神示が社会事業団に著作権が譲渡された『生命の實相』や『甘露の法雨』の中に含まれているとしても、『生命の實相』や『甘露の法雨』の本編とは切り離された巻頭に掲げられているのであるから、『生命の實相』や『甘露の法雨』とは別個の独立した著作物であって、同神示の著作権は社会事業団に譲渡されていない、などと主張。一方、社会事業団等は、一つの著作物に含まれる引用句(大調和の神示)の著作権と本編の著作権とを分離すべき合理的な理由はないから、「大調和の神示」は独立した著作物ではない、と主張していました。
 これについて裁判所は「大調和の神示」が『生命の實相』や『甘露の法雨』の発行に先立ち、昭和6年12月1日発行の『生長の家』誌に単独の著作物として掲載されたものであること、『生命の實相』に収録されている場合には、目次やはしがきの前の巻頭に掲載され、本編の一部を構成していないなどの事実を挙げ、「こうした事実に照らすと、本件著作物(大調和の神示)は、「生命の實相」や「甘露の法雨」の一部ではなく、独立した著作物であると認めるのが相当」(判決書22頁)と判示し、当法人の主張を認めました。しかし、「大調和の神示」の著作権の帰属については、谷口雅春先生のご意思が『生命の實相』や『甘露の法雨』の著作権を譲渡する際、「大調和の神示」の著作権も「包括的に原告事業団に譲渡することにあったと考えられ、本件著作権が寄附行為の対象から除外されていたと認めるに足りる証拠はない」(同23頁)として社会事業団に帰属すると判断されました。

A黙示の許諾の有無について

社会事業団に著作権が帰属するとした場合、「大調和の神示」を生長の家に複製・利用させることについて、黙示の一般的・包括的許諾があったか否かが争われました。
 これについて裁判所は「生長の家の布教・伝道に必要な雅春の著作物については、寄附行為として原告事業団に譲渡された後も、被告生長の家に無償で使用させることが当初から想定されていたと認めるのが相当」(同23頁)とし、「大調和の神示」の著作権譲渡後、初めて「大調和の神示」を掲載した『聖光録』が発行された昭和28(1953)年1月1日には「生長の家に対し、本件著作物(大調和の神示)を無償で個別の承諾なく利用することについて、黙示に許諾したというべきである」(同24頁)と判断し、当法人の主張が認められました。

B解約の有効性について

イ)解約の正当理由の必要性について

社会事業団は、使用許諾の合意が認められるとしても、無償であるから、正当理由の有無にかかわらず、同合意を解約することができる、と主張しました。
 これについて裁判所は、本件著作物が雅春先生に啓示された「神示」を雅春先生が著述したものであること、生長の家の宗教上の最高規範である生長の家教規において教義の根本として「大調和の神示」の全文が掲げられていること、生長の家の信徒が重要な宗教行として日常的に読誦しているものであることなどを挙げたうえで、「こうした事実によれば、本件著作物(大調和の神示)は、生長の家の教義の根本というべき著作物であり、被告生長の家が本件著作物を利用できないということになると、(中略)生長の家の布教・伝道に支障が生じる可能性が高い」(同26頁)と判断。また、「生長の家の布教・伝道に必要な雅春の著作物については、寄附行為として原告事業団に譲渡された後も、被告生長の家に無償で使用させ、生長の家の教義の普及・伝道のために利用することが想定されていたと認めるられる」(同26頁)とし、これらのことから社会事業団が使用許諾の合意を解約するためには、「これを是認するに足りる正当な理由が必要」(同26頁)と判断しました。

ロ)解約の正当理由の有無について

社会事業団は、本件使用許諾の合意を解約するための正当な理由として、まず、生長の家がかつての教団と全く異なる別の宗教活動を行う団体に変質した、と主張。その「変質」の内容について、@現教団は、日本共産党と共闘し、左翼的思想を有する環境保護団体に変容した、A総本山における祭神を「住吉大神」から「造化の三神」に変更した、B雅春先生の講義が記載された著作物を事実上絶版状態とし、毎年の重要な祭事・行事を行わなくなった、と主張しました。
 裁判所は、前記@およびAについて「本件著作物及びその使用許諾との関連性は薄く、本件使用許諾の合意の解約を正当化するに足りる事情であるということはできない」(同27頁)とし、さらに「被告生長の家は宗教としての生長の家の布教・伝道活動を継続しており、(中略)被告生長の家がかつての教団と全く異なる別の宗教活動を行う団体に変質したと認めるに足りる証拠があるとはいえない」(同27頁)と判断。加えて、前記Bについて「雅春の一部の著作物が事実上の絶版状態となり、毎年の祭事・行事の一部が行われなくなったとしても、被告生長の家は宗教としての生長の家の布教・伝道活動を継続していることは前記認定のとおりであって、こうした事実に照らすと、本件使用許諾の合意の解約を正当化するに足りる事情であるということはできない」(同28頁)と、社会事業団の主張を却けました。
 また、社会事業団は、本件使用許諾の合意を解約するための正当な理由として、社会事業団と当法人間の信頼関係が著しく破壊され、関係修復は困難であると主張しました。
 社会事業団は、信頼関係が著しく破壊された理由として、両者間には複数の訴訟が提起されるなど、その対立が激しいことを挙げていました。これについて裁判所は「原告事業団と被告生長の家との間には、平成21年以降、複数の訴訟を含め種々の係争が存在し、両者が本件許諾の合意当時の協力関係を再構築することは相当程度困難な状況にあると認められる」(同28頁)としながらも、「両者の対立状況や関係修復の可能性から直ちに解約の正当理由があるということはできず、本件使用許諾の期間、本件著作物の使用目的・態様、本件著作物が利用できなくなった場合に被告生長の家が受ける不利益の程度等を総合して、解約の正当理由の有無を判断することが相当」(同28頁)と判断。次いで「@本件著作物は生長の家の教義の根本というべき著作物であり、これを使用できないと生長の家の布教・伝道活動に支障が生じる可能性が高いこと、A本件著作物の使用許諾の期間は60年以上という長期間に及ぶこと(中略)などの事情が認められる。本件に現れた係る事情を考慮すると、原告事業団と被告生長の家との間に係争が存在し、関係の修復が相当程度困難であるとしても、本件使用許諾の合意を解約し、被告生長の家に上記の不利益を受忍させるに足りる正当な理由があると認めることはできない」(同29頁)とし、社会事業団の主張を却けました。社会事業団は、その他の理由も主張しましたが、裁判所はそのいずれの理由についても「本件使用許諾の合意の解約を正当化するに足る事情であるということはできない」として却け、社会事業団と当法人との間には「大調和の神示」を使用することについての許諾が存在すると判断し、当法人の勝訴となりました。

この判決により、『万物調和六章経』の出版・頒布につきまして、これまでとなんら変わることなく行えますことを、生長の家信徒の皆さまに謹んで報告させていただきます。

以上

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